2025年7月
カスピ海に面したカザフスタンの港町アクタウ。
ここから南東のウズベキスタン側に行くと、ウスチュルト台地と呼ばれる地層、地形がみられます。
ウスチュルトは現代の名前ではボズジラと呼ばれています。
まるで映画の世界のような景観が待ち構えるボズジラは、アクタウまで来たのであればぜひ訪れてほしい場所。
ですがアクタウから片道300㎞以上と遠いこと、道が途中から未舗装のオフロードとなるため、自力で行くのは困難。
私はアクタウからのツアーに参加して行ってきましたので、本記事ではツアーを簡単にレポートします。
実際のツアー内容や料金に関しては私では責任が持てませんので、気になるようであれば直接ツアー会社に確認をお願いします。
今旅のメイン、ウスチュルト台地(ボズジラ)へ。
— コウ(メイリオ派)🇰🇿カザフから帰国 (@kou5137728) July 12, 2025
壮大な景観と風だけが存在する、時間と遠近感が失われた世界でした。
ツアーはやや強行日程でしたが、20000テンゲ(約5600円)とリーズナブル。
詳細は後ほどポストします。 pic.twitter.com/rZjjFqdVw3
ツアー概要
ツアー会社
料金:20000テンゲ(約5600円)
ツアー会社:Mangystau safari(https://www.instagram.com/mangystau_safari/)
InstagramからHP、Whatappに飛ぶことができます。
料金は当日払いもできるようでしたが、前日にオフィスに払いに来てほしいとのことだったので、街の散策ついでに行ってきました。
オフィスではカード払いで、別のツアーも申し込んだので10%くらい割引してくれました。
当日だと現金払いの可能性が高いと思います。
スケジュール
集合:13時集合(アクタウ街中)
解散:0時半(集合場所と同じ)
ティラミス(キジルクプ渓谷):16時半着、滞在時間30~40分
ボスジラ①:18時着、滞在時間約20分
ボスジラ②:19時着、滞在時間約60分
解散:0時半(集合場所と同じ)
各時間は事前にもらっていたものと若干違っていたので、毎回この通りではないと思います。
あくまでも目安としてくださいね。
出発~休憩(ジャナオゼン)
前述の通り、ボズジラは片道300㎞以上の長旅です。
この日のバスはワゴン車が少し大きいくらいに15人、少し狭かったです。
途中からは空調全開にしてくれたので涼しくなりました。
ガイドの説明を聞いたり、隣に座ったカザフ人青年と少し会話したり、外の景色を見ながら過ごしました。

アクタウから2時間弱のジャナオゼンという小さな町で一度休憩がありましたが、ここを過ぎるとトイレ、売店などは基本ありません。
トイレは最悪野外でするしかありませんが、水を買うところはここから先には無いので、必ず確保しておきましょう。
私が訪れたのは7月でしたが、かなり暑かったです。

ティラミス(キジルクプ渓谷)
ボスジラへのツアーでは、まずティラミスと呼ばれる場所に行きました。
正式名称はキジルクプ渓谷ですが、ケーキのように折り重なった赤と白の地層から、ティラミスと呼ばれています。
ティラミスは広大な場所ですが、同じ光景がひたすら続くのですべてを回るわけではありません。
この時は30~40分くらいで、基本自由行動でした。


まず最初に現れるのは、ティラミスのスフィンクスと呼ばれる岩。
スフィンクスに見えるかどうかは微妙だと思いましたが、ティラミスの地形も雨などにより常時変化しているとのことで、昔はもっと似ていたのかもしれません。

上に登って写真を撮りました(映っている人物は私ではありません)。

さらに奥に歩き、より高い場所を目指します。
細くなった崖の先でみんな写真を撮っていました。
地層は固いので落ちると痛そうではありますが、傾斜もあるので命の危険はないでしょう。


一通り写真を撮り終えると、ぶっちゃけやることは無いです。
ツアーのカザフ人たちは暑いのか、ガイドに言われる前に車に戻っていました。
日本人と中国人だけが、名残惜しそうに写真を撮り続けていました。
白い地層の照り返しのためか、アクタウの町と比べてかなり暑く感じます。
この後に行くボズジラもそうですが、この辺りは数千年前はテチス海という海でした。
古代の海洋生物の化石が見られるかと思いましたが、ガイドによるとボズジラの方が簡単に見つかるとのことです。



やることないので地層のチェック。
かなり固い地面です。



私たち以外にツアー客もいないため、ティラミスは貸し切り状態。
気に入ったのでもっといたかったのですが、このツアーでは30~40分ほどで切り上げとなりました。
名残惜しいですが、ボスジラへ向かいます。
ボスジラ①
ティラミスから約1時間ほどで、ボズジラへ到着です。
初めに行くボズジラ①は、この後に行くボズジラ②よりも低い位置から景観を見ることができます。


遠くに見える円柱の山が一つのシンボルで、広いカザフスタンの中でも代表的な景観です。
カザフスタンの1000テンゲ紙幣にもモチーフとして採用されています。



崖の方から景観や自分の写真をとった後は、ガイドと話して色々教えてもらいました。
この日のガイドは英語がペラペラでしたが、この翌日に言った別のツアーガイドはあまり英語得意でないようだったので、当たりはずれはあります。
ここはさほど広い場所でもないので、20分ほどの滞在。
ボズジラ②へむかいます。
ボズジラ②
ボズジラ①から30分ほどで、ボズジラ②へ到着します。
ここはまさに写真で見た景観ですが、思った以上に見晴らしがよく圧巻です。
強い風の音と、散らばったツアー客たちの話し声だけが聞こえてきます。



この日はくもりであまり日が差しませんでしたが、日が出ていれば白い台地に映えてより美しいとのことでした。
みんな細い崖の先端に立って写真を撮っていましたが、私はあまり無理せず手前の方で撮りました。
落ちたら確実に死ぬ絶壁なので、足を踏み外さないよう気を付けましょう。


ここでは私たち以外のツアー客も何組かいましたが、とにかく広いので全く気にはならなかったです。
ウェディング用の写真を撮っている人やドローンで空撮している人もおり、カザフ人の間でも人気の場所なのが見て取れました。

最後にはみんなでテーブルを囲んで軽食です。
壮大なウスチュルト台地の中で、夕日を見ながら飲むミルクティーは格別でした。



ここでは軽食含めトータルで1時間ほど滞在しました。
軽食を終えた20時ごろ、帰路につきます。
帰りは途中でトイレ休憩ありましたが、それ以外はノンストップ。
アクタウの町に着いたのは0時半でした。
まとめ
以上、ボズジラツアーのレポートでした。
ただただ壮大な景観があるだけですが、どの観光地も観光客とおみやげ屋であふれるようになった現在において、「何もなさ」に埋没できる貴重なツアーでした。
アクタウはアゼルバイジャンやウズベキスタンへの経由地として来る人も多く、見逃されがちなウスチュルト台地/ボズジラですが、世界でも中々ないこの景色を見ないのは、正直もったいないと思ってしまいます。
何もない平原の一本道をひたすら走った先にあるウスチュルト台地/ボズジラを、ぜひ多くの人にその目で見ていただきたいです。
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